「猿ヶ島」 太宰 治


途中で主人公が人間ではないことがわかり、ここがどういう場所であるのかわかる。すべてわかってから読みかえすとまた面白い。この構成とか、結末とかに、なんとなく「若さ」を感じる。

人間を皮肉るくだりがあるのだが、「地主」が対象となっているのは自虐だろうか。

あれは地主と言って、自分もまた労働しているとしじゅう弁明ばかりしている小胆者だが、おれはあのお姿を見ると、鼻筋づたいにしらみが這って歩いているようなもどかしさを覚える。

「猿ヶ島」
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